これは事故車のストックヤードだと思いますか?
どの車もフロントガラスは割れ、車体は無残にも大きな損傷を受けています。
きっと乗っていた人は?どんだけ大きい事故だったんだよ!と思うかもしれません。
でも、これは「交通事故」ではないのです。
もうすぐ、あれから4年が経とうとしています。
きっと、東北人以外の人にとっては、もうすでに過去の出来事になっているかもしれません。
でも、あの出来事、そして、それに続く出来事は、全然収束していないのです。
むしろ、長引く避難生活はじわじわと地元の人たちの精神や健康をむしばんでいます。
人々はウツになり、ひきこもりになり、そして、一連の出来事により、ショックから心臓を悪くしているのです。
選挙が近づき、政治家は自分たちの所属する政党、ひいては、自分の利権しか頭にない この時にも多くの人々が苦しんでいるのです。
決定的な救済の手立ても差し伸べられないまま・・・。
そうです。
この車たちは、津波により流されたものなのです。
もしかしたら、持ち主はもう、「この世」にはいないかもしれません。
この黒いローレルの持ち主も、アクティトラックの持ち主も・・・。
あれから、4年。
原発の街は、日中は自由に人が出入りできるようになった今でさえも、除染も進まず、流された車も放置されています。
いったい、日本の政治家は何をしているのでしょうか?
いつの時代も犠牲になり、そして、軽んじられる弱者は存在します。
しかし、原発という一部の企業の利権、そして政治家の利権のために、大勢の人が今もなお犠牲を強いられていることを忘れてはならないのではないのでしょうか?