街のにおい

今日、仕事から帰る際、家の近くまで来たところで炭の燃やすような何ともいい匂いがしてきました。

秋でサンマのおいしい季節です。
魚でも焼いているのかな?それとも焼肉かな?

生活感のある街の雰囲気が好きです。

学生時代ボクは墨田区に住んでいました。
八広のあたりに行くと、小さなうなぎ屋さんがあって、夕方そこを通るたびにとてもいい匂いがしました。
その時間帯はまた、街の商店街はにぎわい、多くの主婦やお年寄りが買い物に来ていました。

東京に住んでいながらも、ボクはそんなのどかな光景な囲まれて育ちました。
下町はとても好きでした。

地方では、田舎に行くとまだ五右衛門風呂が残っています。

福島県の浜通りでもまだまだ健在でした。
夕方になるとそういう家からは煙が立ち上り、薪でお風呂を焚いていることがわかりました。
周囲には炭の焼けるにおいが漂います。

数年前までボクの家にもありました。
祖母が毎晩焚いてくれていました。焚きあがるまでに1時間弱も要しました。

焚いた五右衛門風呂の底は鋳鉄でとても熱いです。
だから入るときは、まずは底に板を沈めて、その上に乗るようにして湯船につかります。

外にあった風呂なので湯船に入るまではとても寒いです。
でもいったん入るととても温まります。

ガス風呂などは、外気や、人が入ると人の体温で温度が下がってしまってしだいにさめてしまいます。
でも、五右衛門風呂は下で絶えず炭が燃え続けお湯を温め続けてくれます。
だからとても暖かいです。
それに炭からは遠赤外線が放出されるため体の芯から温まります。

そんな昔のことを思い出しました。

近代化し便利になったものもある反面、失われたいいもの、いい伝統もあるのです。

ボクは、特に夕方、街のなかで人々が生活している雰囲気を感じながら歩くのが好きです。

 

 

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